小池祐貴、練習では全力で走らない!得意のピッチ走で東京オリンピック出場内定!

小池祐貴選手は100mを9秒98で走るランナーです。
身長は日本人の平均並みで173cm。。

みなさんは100mを9秒台で走る選手の身長をご存じでしょうか?
どのスポーツでも身長が高いほうが有利とされていますが、陸上競技でも身長は、ある程度以上あったほうが有利だと言われています。

その理由はもちろん歩幅の差です。
1歩が大きいほど進むことのできる距離が増えますし、1歩に使うエネルギーにも関わってくるのです。
実際100m世界記録上位10名は全員175cmを越えています。

ちなみに、100m日本歴代1位のサニブラウン選手は190cm、歴代2位の桐生祥秀選手は175cmです。
では、173cmの小池祐貴選手は世界大会100mで戦うことができないのでしょうか?
歩幅で勝負できないと理解している小池祐貴選手は、ピッチ(100mを走り切るまでの歩数)で勝負することにしたのです。

そこで小池祐貴選手が実際に行っている、ピッチ数を上げるためのウェイトトレーニング、普段の練習内容、フォームやシューズの観点から詳しく説明していきます!

小池祐貴 200m東京オリンピック内定から100mへ

小池祐貴選手は日本選手権200mで優勝!

そして東京オリンピック代表内定を決めました。

100m代表は?

ランキングからの100m代表の可能性もありますが、それは今後決めていく?ようです。

2つの種目に出場できるのか、リレーのことも関わるようなので、今後の動向も気になるところです。

【追記 100mに出場内定】

200m代表内定を辞退して100m代表となりました。

⇒ 東京オリンピック代表や日程は?

小池祐貴、練習の秘密は6割の力で走ることだった!

臼井淳一コーチに師事

元々自己流でトレーニングを行っていた小池祐貴選手。
大学卒業後、臼井淳一さんをコーチに招き入れてから急成長します。

臼井淳一コーチが提案したトレーニングは、基礎的な体力トレーニングです。

「短距離選手なのに体力トレーニングが必要なの?」
と思うでしょうが、体力がなければ高負荷なトレーニングを行うことができず、怪我のリスクも高まってしまうのです。

具体的な練習メニューは、アップの後にハードルでラダーを使っての基礎ドリルを行い、スタートダッシュの練習という流れが基本です。
その後、本格的な練習メニューとして、ロング走を行います。
ロング走は、150m×5本、300m×1本を日によってタイムを設定し、6~8割程度の力で走るようにしているところがポイントです。

全力で走らない理由は?

臼井淳一コーチは、
「全力で走ると怪我するリスクが大きい、毎日全力で走って速くなるのならみんな速くなっている。
それだったら、余裕をもってちょっとスピードを落とした方がいい練習ができる。」

と言っており、ロング走を行うときも、ビデオで録画し、1本走るごとにコーチと話し合いながらどこがダメなのかを確認するといった、効率の良いトレーニングをしています。

全力走ではなく、余裕を持って走ることにより、ダメな部分を意識しながら走ることができるのですね。
また、練習中は一切スパイクを履かないようにしているようで、自分は速く走れていると勘違いしないためだそうです。

練習内容は意外にもそこまで特別なことはしていないようですね。
ひたすらに練習!というよりは、色々試行錯誤しながら改善していく練習内容だと感じました。

とはいえ100m9秒台からさらにタイムを縮めるには、根気強い地道な練習も大切です。
今後、小池祐貴選手に体力が多く身につけば、さらに質の高い練習を行うことができるでしょうから、これからの成長に期待しましょう!

小池祐貴 走り方は低身長を生かすため筋肉が重要!必要なウエイトトレーニングとは?

小池祐貴の走り方をデータから比較!

小池祐貴選手の身長は173cmで、歩幅が小さくなることから、ピッチ数を増やす走り方をしています。
では、ピッチ数を増やすためにはどうすればいいのでしょうか?

ピッチ数を増やすという事は、足を上げる回数を増やすという事になります。
となると、足を上げるために必要な筋肉を鍛えればいいのです!
具体的に必要となる筋肉は、太ももの前側についている大腿直筋です。

では、大腿直筋を鍛えるトレーニングとは?!
といきたいとこですが、まずは小池祐貴選手の体格から説明します。
小池祐貴選手の体重は75kgで、BMIは25.06。
BMIだけみると、適正体重は65kg。
少し肥満気味の体重となりますが、小池祐貴選手は太っていないので、その分筋肉がついているという事になります。

サニブラウン選手、桐生祥秀選手と比較してみてみましょう。
(それぞれ9秒台を初めて出した時の数値です)

サニブラウン選手
身長 190cm
ストライド 230cm
ピッチ 1秒あたり4.36歩
BMI 22.99

桐生祥秀選手
身長175cm
ストライド  213cm
ピッチ 1秒あたり4.71歩
BMI 22.89

小池祐貴選手
身長 173cm
ストライド 196cm
ピッチ 1秒あたり5.11歩
BMI 25.06

明らかにBMI、ピッチ数、スライドに差があることがわかります。
ピッチ数で勝負するためには、それだけ多くの筋肉をつける必要があるということですね。

ピッチ数を増やすためのウェイトトレーニングとは?

では、一体どのようなウェイトトレーニングを行っているのでしょうか?
一番有名なトレーニングは、スクワットです!
スクワットには様々な種類があり、大腿直筋をピンポイントで鍛えるスクワットは、シシースクワット、スプリットスクワットです。

シシースクワットの手順

1、肩幅分、足を開いて直立する
2、足を45度ほど曲げた状態をキープ
3、その状態のまま、上半身を後ろに倒していく
4、太ももと上半身を直線にする(※セットポジション)
5、腰を下げている
6、太ももとふくらはぎが90度になるまで下げたらキープ
6の時、体は常に一直線であることを心がける
ゆっくりと状態を上げていく

スプリットスクワットの手順

1、足を腰幅に開いて立ち、両手は腰の上に置くか、胸の前で合わせる。
2、片脚を後ろに一歩引き、後ろ脚のかかとは床から離れた状態をキープする。この姿勢からスタート。
3,前脚に体重を移動させ、上半身をまっすぐ保ったまま体を下げる。
4、両脚が90度になるまで曲げ、後ろ脚の膝が、床のすぐ上に来るようにする。
5、大臀筋を引き締め、前足に力を入れて最初の姿勢に戻る。脚が完全に伸びた状態にならなくてもOK。
6、体を下げるときは、大臀筋を引き締めることに集中して前脚の膝を押し出し、脚がぐらつかないようにする。これで1回。
片側で必要な回数を終えたら、反対側で同じことを繰り返す。

この他にも、短距離選手には腕の筋肉も必要なので、スクワットだけではなく上半身のトレーニングもバーベル等を利用して取り組んでいるそうです。

ピッチ数を増やすために欠かせない大腿直筋を鍛えるウェイトトレーニング。
小池祐貴選手のような、丸太のような太ももを身につけたい人は実践してみてはいかがでしょうか?

小池祐貴、日本人3人目となる9秒台(9.98)でオリンピック出場に挑む!東京五輪選考基準とは?

さて、2021年7月23日から開催予定となっている東京オリンピックですが、陸上短距離選手は未だ日本代表選手が確定していません。
では、いつ選考会を行うのかというと、2021年6月24~27日に行われる第105回日本選手権にて日本代表選手を決定します。

男子100mの東京五輪選考基準は
1、100m10秒05を切る者。
2、第105回日本選手権にて3位以上の者。

大まかにいうと、この2点を満たす必要があります。

小池祐貴選手は、100m9秒98の記録をもっているので、1つ目の条件は満たしていることになります。
残る条件は、2つ目の第105回日本選手権で3位以上。

この大会で勝ち切る必要(3位以上)があるので、目が離せません!
コロナ渦での緊急事態宣言により、多くの選手が練習を自粛しなければならなかったので、正直誰がかつのか分からない混戦のレースになるのでないかと予想されます。

「自分の中ではタイムよりも優勝したいという気持ちの方が強い。
これまでの大会で優勝の経験が少ないので勝ち癖をつけていきたい。
先頭で自分の走りを貫いてフィニッシュしたい」

と小池祐貴選手は気合を入れているので、注目です!

小池祐貴の走り方は?実はフォームを意識していなかった!使用スパイクも紹介!

小池祐貴、100m走で意識している事とは?!

小池祐貴選手は、ピッチ数を増やす走り方をしているということは分かりましたよね!
では、次にフォームについて見ていきましょう。

小池祐貴選手は自身の100m走を以下のように語っています。

「トップスピードで走っている区間はもう全身全霊を懸けてブレーキをかけないだけです。
ほんとにそれだけです。
だからフォームを維持しようとかっていうのもないです。
特に、足を高く上げる、腕を思いっきり振ることは絶対にやっちゃいけない。
最後保たないです。」

トップスピードに到達した段階、つまりこれ以上速く走れないと分かっているので、変に力まないようにして無駄に体力を使わないようにしているのです。
外から見ていると凄く綺麗なフォームで走っているように見えますが、本人はあまり意識していないようですね。
普段からフォームを整える練習ばかりしているので意識せずとも体に染みついているのでしょう。

小池祐貴の使用スパイクはナイキ!世界のスプリンター達も愛用!

そんな小池祐貴選手のトップスピードを支えてくれる相棒、スパイクは一体何を使用しているのでしょうか?

使用しているスパイクは、ナイキ ズーム スーパーフライ エリートです。

履くだけで、世界の100mランナーを0.148秒速くしたと話題になったスパイク。
つま先部分の傾斜がきつく、他のスパイクと比べて扱いにくいですが、使いこなせれば納得のいく記録が約束されることでしょう。
世界のスプリンター達の多くがこのスパイクを使用しており、次々と結果を出しているので東京オリンピックでのナイキスパイクにも注目です!

小池祐貴は大学で活躍できなかった?!高校での桐生祥秀との対戦!

小池祐貴、高校、大学での活躍!立ちふさがる桐生祥秀の壁

最後に、小池祐貴選手の経歴について紹介します。

2011年、小池祐貴選手は、北海道にある立命館慶祥高校に入学し、陸上部に入るとその才能を見せつけます。

1年生時から100mインターハイ準決勝まで進出。
同年秋に国民体育大会が開催され、少年B100m部門決勝で桐生祥秀選手と対戦し、2位になります。
その後、小池祐貴選手は桐生祥秀選手と何度も対戦しますが、高校卒業まで1度も勝つことができず悔し涙を流したそうです。

ライバル桐生祥秀選手についてはこちらから

2014年、東京にある慶應義塾大学に進学。

大学に進学するも、高校時代の100m記録を越える事ができず、100m×4リレー、200mを中心に活躍していきます。
100m×4リレーでは、アンカーを務め優勝し、61年ぶりとなる慶応義塾大学優勝に大きく貢献。
さらに、世界ジュニア選手権では桐生祥秀選手と共にリレーに参加し、銀メダルを獲得しました。
200mでも大学4年時に初めての学生個人タイトルを獲得し、200m全国大会タイトル保持者となる活躍を果たします。

小池祐貴、大学卒業後は?

しかし、実業団からはあまりいい印象がなかったのか、陸上選手として企業からなかなか声をかけてもらえず、他の学生たち同様に就職活動もしていたそうです。
最終的には、全日本空輸株式会社ANAに、「アスリートナビ採用」を通じ、陸上選手として就職が決まりました。
アスリートナビ採用の詳細はこちら

その後、自らを追い込むためにANA実業団を辞め、住友電工へと移籍します。
なぜ自分を追い込むことになるのかと言うと、ANAでは、試合や合宿がない日は本社に出勤し、通常の仕事を行っていたからです。

つまり、他の実業団選手と比べて、陸上競技での結果がダメでもANA会社の仕事手当で食べていくことができる状況だったのです。
そうなると、どうしても心に余裕が生まれ、がむしゃらに陸上に打ち込むという事をしなくなります。
そんな状況を打破するために、住友電工へと移籍し、陸上だけで生きていく決断をしたのです。

結果的には、そのことが100m9秒台という結果に繋がり、今の小池祐貴選手があるのです。

一時期は、桐生祥秀選手との実力差に陸上を辞めようとしていた小池祐貴選手。
現在は、コーチに臼井淳一さんを迎え入れ、とにかく考え抜いた走り方で、100m東京オリンピック出場権の獲得、そしてメダルへの挑戦を狙います。
2021年6月24~27日に行われる第105回日本選手権、そして東京オリンピックに期待しましょう

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